ビートルズ🍏の「解散」以来、ボール・マッカートニーは4枚のアルバムと6枚のシングルをリリースし、そのほとんどがチャートの上位💹を獲得していた。しかしその一方で音楽評論家による酷評とも言える低評価に悩まされていた。
マンネリ化していると感じていたロンドン🇬🇧でのレコーディングから、場所を変えて新しい刺激を受ける必要があると考えたマッカートニーはEMIに頼んで海外のレコーディング・スタジオのリストを送ってもらった。アフリカのナイジェリアでレコーディングするというアイデアに惹かれたマッカートニーはナイジェリアに決め、973年8月に出発することになった。
前作『レッド・ローズ🌹・スピードウェイ』と直後のイギリス・ツアーで大成功‼️を収めたマッカートニーは、7月27日から5週間にわたってスコットランド🏴の農場でリハーサル・セッションを開始した。ところが、マッカートニーと演奏について意見を対立させたヘンリー・マカロック(g)が脱退してしまった。また デニー・シーウェル(ds)飛行機がガトウィック空港を出発する直前になってグループを脱退してしまった。しかし無責任な奴らだ!🤬
ウィングスには、ボールとリンダ、そしてムーディー・ブルースに在籍していたデニー・レイン(Vo、G.、B、Key)の3人になった。
リードギタリストとドラマーを失ったマッカートニーは、ソロ・アルバム制作時と同様に様々な楽器を演奏して.ベーシック・トラックを完成させた。10月にはトニー・ヴィスコンティにオーケストレーションを依頼してオーバーダビング行い、最後にエメリックがミックス・ダウンを行って完成させた。それが名盤✨️『バンド・オン・ザ・ラン』だ。
ミュージシャン
ポール・マッカートニー:Lead, Rhythm and Bass Guitars, Drums, Piano, Percussion, Vocals
リンダ・マッカートニー:Piano, Organ, Keyboards, Percussion, Vocals
デニー・レイン:Rhythm, Lead and Bass Guitars, Keyboards, Vocals
アルバムは年末商戦に合わせて11月下旬に発売される予定だった。ところがアメリカ🇺🇸での販売を担うキャピタル・レコードの副社長は、アルバムに最新シングル❝愛しのヘレン❞が含まれていないことを知るとすぐにマッカートニーに電話をかけ、アルバムの売上増を狙うためにはシングル曲が収録されていることが必要であると強く説得した。結局マッカートニーは渋々承諾し曲順を修正した上で収録することになった。🇺🇸アメリカ盤だけ収録されている。
しかし、キャピタル・レコードの副社長は何も分かってないなぁ〜🥴❝愛しのヘレン❞をアルバムに入れなくても、アルバムにはキラ星✨️の如き佳曲が一杯詰まっているのにね〜🤠 でもなんで”愛しのステラ“やなかったんやろね🤔…
第1弾シングルはラジオ局で好評だった❝ジェット❞になった。1974年1月28日にアメリカ🇺🇸で発売されると、3月30日には7位にまで上昇し⤴️た。このてこ入れが功を奏し、アルバムは発売から4ヶ月あまりたった4月13日にようやくビルボード誌で第1位👑を獲得した。
さらに4月8日に第2弾シングル❝バンド・オン・ザ・ラン❞が発売されると、6月8日には第1位👑に到達、アルバムも再び首位🔝に返り咲いた。
結局断続的に4週間第1位👑を獲得し、トップ10内にも32週間ランクされ、1974年度年間第3位を記録した。またキャッシュボックス誌でも、断続的に4週間第1位を獲得し、1974年度年間ランキング第2位を記録した。一方、イギリスでもシングルがヒットするとともに上昇、発売から半年以上経過した7月27日から7週連続第1位👑を獲得し、トップ10内に計46週間もランクされるロング・ヒット‼️となった。
ザ・ビートルズ🍏解散後のマッカートニーのアルバムとしては最大級の商業的成功を収め、全世界🌐で600万枚以上のセールスを記録した。
セールス面だけでなく評論家たちからも最大限の賛辞をもって迎えられ、かつてアルバム『ラム』を「’60年代ロックの腐敗のどん底」と言い切ったローリング・ストーン誌も、「元ビートルズの4人がこれまで発表したアルバムの中で最も優れた作品」と褒めたたえ、1974年のベスト・アルバムに選んでいます。
“No Wards”は、ビートルズ時代を彷彿させる(ꈍᴗꈍ)
また、いつもは辛口のジョン・レノンも「素晴らしいアルバムだ!」と絶賛した。さらに最後は1974年度グラミー賞🏛️を2つ🏆️🏆️も受賞する(最優秀ポップ・パフォーマンス賞(グループ)と最優秀アルバム技術賞)という栄冠👑に輝いた。こうして、『バンド・オン・ザ・ラン』の大成功✨️によりウイングスとポールは起死回生の大逆転で不動の地位✨️を確立したのだ。
❝バンド・オン・ザ・ラン❞の曲のカッコよさ✨️は寝起きのような気怠いシンセサイザーと、ギターのサウンドのスローな前半から、惰眠をむさぼるように少しテンポ・アップして力強いヴォーカルが聴ける短い中盤部を経て、オーケストラが入り、とつぜん起き上がったようなノリの良いアコギのリズミカルなサウンドに移行する所がたまらない!立ち上がって窓を全開にしたら、目の前の視界にパーっと広がる草原を見るようで…(≧▽≦) そんな爽快感のある、3部構成の組曲で、いつ聴いても鳥肌もんだ!(≧▽≦)
異なる曲想を巧く融合させた3部構成は唯一無比で、これぞ天才ポールの真骨頂といえるキラー・チューン🎶だ。
『バンド・オン・ザ・ラン』は、誰が何と言おうとも、1973年のランドマーク的名盤✨️なのだ。
にほんブログ村
「メリーさんのこひつじ」とか「清のヘレン」とか今ひとつのヒット曲が続いていた頃、「バンド・オン・ザ・ラン」を聴いて「天才ボールが帰ってきた」と狂喜乱舞したのを昨日のことのように思い出します。
Saichinご指摘のように、ポールらしい重層的な曲構成、アレンジが魅力的でした。これは次作「ヴィーナス・アンド・マース」にも受け継がれていますね。そしてその集大成「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」でその頂点を迎えます。できることならこの頃ライヴが観てみたかった。
勿論、その後何度か足を運んだ来日公演も円熟味が増し、素晴らしいものだったのですが。
なんか憑き物が取れたようにポップ感♪が戻ってきた感じがした。クィーンの”ボヘミアン・ラプソディ”ナックの”マイ・シャローナ”、ダン・フォーゲルバーグの”鏡の中の男〜水面の下を”のような2部構成の曲が好きなんです。
アビー・ロードのB面なんてもうたまらん!(≧▽≦)
ヴィーナス・アンド・マース”:Listen to What the Man Said〜あの娘におせっかい”の超ポップ・チューン♪に狂気乱舞してパラバラ踊っちゃったよ(≧▽≦)